2011年7月18日月曜日

サクラ島大学

サクラ島自由作文 − 7通目】

「サクラ島大学」


「大学」、その名を語る街の集い場。
「サクラ島」、鹿児島の象徴にして、満開の花びらが季節を表す花の名前を持つ火山島。
2011年7月に、九州の南、鹿児島の街に、ひとつの小さな変化が起こる。「サクラ島大学」の誕生だ。「学び」を入口とし、街を舞台にしたプロジェクトは、日本全国無数に存在していたものの、2006年に誕生した「シブヤ大学」は、学び好きな国民性に火を付けたかのごとく、学びの輪を日本全国へ広げた。

あれから5年、鹿児島を舞台として「大学」と名の付くそのプロジェクトを立ち上げようと動いてきた若者が、街に一厘の小さな変化を起こす、それがサクラ島大学の学長・久保雄太。
福岡でも同時期に、「テンジン大学つくります」と言い出したことがキッカケで、動き出した若者がいた。そしてともに、シブヤ大学の門をたたき、お互いの街へチャレンジをはじめた。

日本という小さな島国が、おおよそ農業しか主たる産業のなかったこの国が、常に大陸や外国からの文化流入によって、近代化し、先進国として成長できたのも、常に新しいものを「学びたがる」国民性と、それに応える「教育機会の提供」があったからかもしれない。
21世紀に入り、ますます答えのわからない時代となり、義務教育では教えてくれないことが増えた。

今こそ、街に集い、街で活動し、街で生きている人たちが学び合い、そしてその街に愛着と責任を持つキッカケとなるこの「大学」なるプロジェクトが、鹿児島の未来を作っていくだろう。それは、長く島津家、そして鹿児島を支えた教育システム「郷中教育」のように、「街の先輩」が「街の後輩」を支え、教え、それがその土地の未来の人材をつくっていくように。

街には義務教育では教えてくれないことで溢れている。
ときにその街にしかない歴史や文化だったり、ときにモラルやマナーだったり、ときに隣りの人の何気ない発言の中に、人生を変えるキッカケが眠っていることもある。この、街の小さな変化も、やがて桜島の噴火による灰が鹿児島全域に影響を与えるかのように、輪が広がり、コミュニケーションの花が咲き、1本の大きな木の幹になる日がやってくることを心より期待したい。

2011年、サクラ島大学がいよいよ動き出す。


福岡テンジン大学 学長・岩永真一


※ サクラ島大学 開校式の案内と申込みフォームはコチラ。


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