2011年12月24日土曜日

第二話 枕崎の空 ~枕崎空港へ~



シェルターでのひとときを終え、現地で合流したメンバーとも一緒にバスに乗りこみます。枕崎に住んで1年の人や隣の町に住む人、枕崎で生まれ育った「彼女」の友だちも加わって、旅の仲間がそろいました。



さきほどの夜のような地下の世界から一転、朝のやわらかい日差しを受けてバスは進みます。シェルターのある少し小高いところからだんだん下って道はいよいよ海沿いへ。国道を東のほうへ向かうと、突然視界が開けます。



遠くまでさえぎるもののない一面の海、水平線を西へたどると枕崎のシンボル立神岩。「黒潮と太陽の街」を感じる瞬間。この日、太陽は薄い雲におおわれ、淡い空色を映した海はおだやかな表情です。ため息の出そうな景色。ここが「彼女」を包んできてくれた枕崎なのですね。



そんな景色を横目に次に到着したのは枕崎空港。ターミナルは白亜の壁が空によく映えて、2階建てのこじんまりとしたたたずまいが心地よさを感じさせてくれます。玄関の前に置かれていた鰹の時計がみんなの笑いを誘います。



空港では枕崎市役所職員の宮下さんが迎えてくださり、枕崎空港について説明をしてくださいました。枕崎空港は、電照菊を輸送する目的で建設が望まれた経緯があり、かつて屋久島や種子島等の各離島への便や枕崎近辺での遊覧飛行でにぎわい、現在は私用の航空機と防災ヘリ(や運行予定のドクターヘリ)の拠点として利用されているそうです。






その日、偶然にも熊本から小型飛行機で枕崎空港に着陸した方々がいらっしゃいました。スーパーウィングスというチーム名で活動されているというその方々に、なんとご好意で機体を見せてもらえることに!





小型飛行機が3機。機体の名前はエアロスバルと言うそうですが、なかなか間近で見る機会もないだけに、駆け足気味に機体に近寄ります。機体の中は何十もの計器類がずらっと並び、二つ並んだ操縦桿、赤いシートに「おお~っ」と思わず声が出てしまいます。遠くから見た時のバランスのとれた美しさとはまた違う、機体の重厚感や迫力が感じられ、この機体が空を飛ぶ姿を想像せずにはいられません。スーパーウィングスの方が操縦桿も動かしてくださり、実際に翼が動く様子も目にしました。さらには、操縦席に座らせてもらう幸運な人も!子供ごころに戻ったような顔があちこちに散らばっていました。




機体と反対側に目をやれば、海まで一直線に伸びる800mの滑走路。いつもより空が広く見える気がして、頬をなでる風に乗って飛びたてそうな気分。ここで飛行機に出会ったことがみんなのオモイデに刻まれたと思うとなんだか嬉しいです。ここには書ききれないほどのたくさんのお話をしてくださった宮下さんとスーパーウィングスの皆様、本当にありがとうございました。






次回「中原公園 ~鳥の目線になれるところ~」へつづく




オモイデトラベル 〜枕崎 行き〜
プロローグ
第一話 BON DX Live ~BONさんの大きな笑顔~
第二話 枕崎の空 ~枕崎空港へ~
第三話 中原公園 ~鳥の目線になれるところ~
第四話 城山センターでお昼ご飯

2011年12月17日土曜日

第一話 BON DX Live ~BONさんの大きな笑顔~



そろそろまちに近づいていることを思わせる長い下り坂が続くころ、右手に大きな看板が見えてきます。今にも飛び出しそうな鰹と「ようこそ枕崎へ」と描かれた看板にちょっと笑みを浮かべながら枕崎に到着したことを知ります。

ここで第一の旅の目的地を知らされます。枕崎から各地へ20年にわたって音楽を奏で続けているスカバンド「ARTS」のリーダー、BONさんが待つ「SHELTER」へ向かっているとのこと。

SHELTERは枕崎市緑町のビルの地下一階にあります。まるで秘密基地のようで、夜ごと音楽が沸きかえるさまが思い浮かぶような優しい光に包まれたバー。



ステージ上と変わらぬ笑顔で迎えてくれたBONさん。みなそれぞれにドリンクを片手に談笑していたら、おもむろに楽器の準備がはじまり…。あれ、もしかして…!

実は、サクラ島大学で枕崎を訪れるときにはぜひお会いしたいとお伝えしたところ、BONさんの粋なはからいにより、サプライズでライブまでしてくださる運びとなっていたのでした。BON DX(ボンデラックス)のメンバーのみなさんも、同日の昼から鹿児島市内でライブがあるにも関わらず、朝早くから駆けつけてくださいました。今から起こることがなかば信じられない気持ちのまま、ライブがスタートします。





数歩さき、目の前で始まるライブ。アコースティック・スカのリズムが耳に届くより先にからだ全体に響き、体も自然とリズムを刻みます。徐々に体も熱くなり、いつの間にか半そでのBONさん。

思えば、サクラ島大学の初めての授業の先生役をつとめてくださったのがBONさんで、オモイデトラベルの最初もBONさん。重なるオモイデにただならぬ縁を感じながら、音楽は続きます。

下のほうから突き抜けるドラムスとベース。クールに踊るキーボードの音。艶っぽいアルトサックスに、歌うギター。絡み合ったり、ひきたてあったりする音にしばし酔いしれ、最後はアンコールの「上を向いて歩こう」をみんなで歌いながら、ライブは幕を閉じていきました。何度も何度も「枕崎を楽しんでいってね」ともてなしてくださったBON DXのみなさん。本当にありがとうございました。







自分の生まれ育ったまちに、音楽をするための場所をつくり、仲間をあつめ、ひたむきに奏で続けてきたその年月に思いをはせたとき、あのBONさんの温かい笑顔の理由が分かるような気がしました。全国のどこで歌っていても、自分で信じ築き上げてきた帰る場所があるから強くいられるのかもしれないなと思いながら、メンバーのみなさんと握手を交わし、SHELTERを後にします。あっというまの1時間。ぜいたくな時を過ごし、少し上気したまま次の目的地へと向かいます。




次回「枕崎の空 ~枕崎空港へ~」へつづく




オモイデトラベル 〜枕崎 行き〜
プロローグ
第一話 BON DX Live ~BONさんの大きな笑顔~
第二話 枕崎の空 ~枕崎空港へ~
第三話 中原公園 ~鳥の目線になれるところ~
第四話 城山センターでお昼ご飯

2011年12月11日日曜日

プロローグ



空にはうろこ雲。冬と言うにはまだ早いようなおだやかな冷気が身を引き締める朝。

人もまばらな駅のロータリーに、ひとり女の子が待ってくれていました。まるで枕崎からお迎えに来てくれたように。今日は一日「彼女」と思い出を手がかりに旅に出よう。オモイデトラベルのはじまりです。

ひとり、ひとりと旅の仲間が増え、今日はよろしくお願いしますなんて会話を交わしながら、バスに乗り込みます。すこし緊張した雰囲気のまま、バスは発進。いざ、枕崎へ。



出発のあわただしさから、ほっと一息ついたころ、サクラ島大学トラベルチームからあいさつが始まります。この旅のきっかけをつくってくれた「彼女」からは、オモイデの詰まった大好きな枕崎のことをみんなにも知ってほしいという気持ちが真っ直ぐに伝わってきました。そして、彼女と一緒に旅をするうちにすっかり枕崎を好きになっていたメンバーからもひとこと。「今日は『彼女』のオモイデから引き出された旅路を一緒に歩いていきましょう。みなさんと一緒に楽しみ、それぞれに何かを感じられるような旅にしていけたらと思っています。」




続いて、旅に参加してくれた方からの自己紹介です。それによると、みなさん枕崎をゆっくり巡ったことはほとんど無いようで、なかには初めて行くという方も。今日を機会に枕崎を知れたらという期待に包まれているようで、声も自然と明るくなります。そして今日お世話になるバスの運転手さんは枕崎のご出身。頼もしい方を得て、幸先のいい旅路のスタートです。




そうしている間にバスは鹿児島市街地を離れ、山の中を登ったり下ったりしながら南のほうへ進んでいきます。ここから枕崎まで小一時間、思い思いに過ごします。



次回「BON DX Live! ~BONさんの大きな笑顔~」へつづく




オモイデトラベル 〜枕崎 行き〜
プロローグ
第一話 BON DX Live ~BONさんの大きな笑顔~
第二話 枕崎の空 ~枕崎空港へ~
第三話 中原公園 ~鳥の目線になれるところ~
第四話 城山センターでお昼ご飯

2011年12月4日日曜日

はじめてのプロトコールで、クリスマスパーティー



秋の芋煮会(福島編・山形編)にひきつづき、12月も学びありの交流会を開催します。今回の交流会は、少し特別。鹿児島の国際交流の推進をミッションとした「鹿児島国際化推進協議会」(以下:KIC)との協働のクリスマスパーティーとなります。

素晴らしいビジョンをもたれた素敵なおじさま達が集まってらっしゃるKICは、鹿児島の国際化を考えている民間の企業や個人の出資により構成されています。そしてこのたび、海外から来られる方にとって、より顔のみえる活きた情報を提供しようと、KICのwebサイトがリニューアルされました。サクラ島大学もこの取り組みにかかわる機会をいただいています。

そして、第一弾目の取り組みが、今回のクリスマスパーティー。「よく映画のワンシーンや、ニュースの一コマで目にするようなプロトコールにのっとった国際交流パーティーを鹿児島でやってみようよ!!」というおじさま方との冗談まじりの会話から生まれたこの企画。プロトコール(国際儀礼)って知ってますか?僕は、その時までその言葉すら知りませんでした。(海外での公式行事などで全世界共通で行われるルールのようなもの。)そもそも、大人の社交場にもほとんど行ったことがない。接待のマナーも、ままならない僕ですが、いきなり国際儀礼にのっとったフォーマルパーティーで社交場デビューというのは自信もつくし、なによりオモシロそう。今回は、素敵なおじさま達より、やさしくプロトコールのことや社交場のことを教えていただくまたとないチャンスなのです。

ここで、今回のパーティーのドレスコードを紹介します。

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[男性]タキシード or 黒のスーツ(白シャツと黒の蝶ネクタイ)
[女性]イブニングドレス(結婚式時のオシャレ着)or 着物
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※男性の着物は、フォーマルではないらしいですよ。

きちっとしたフォーマル姿の男性がそろっていて、華やかなドレスや着物姿の女性の方々が集まるパーティー。想像しただけで、見慣れない光景にドキドキします。素敵な大人の方々との交流の場としても、貴重な機会でもあります。なかなか敷居の高い「おとなの社交場」を経験できる学びの場でもあります。そして、こんな機会でもないと着ないであろうオシャレをして、なにより楽しい時間を過ごしましょう。




おとなの交流会
「はじめてのプロトコールで、クリスマスパーティー」


【開催日時】2011年12月22日(木)19時30分~22時
【教室】ジャポナイズ鹿児島(マルヤガーデンズ・8F)
【参加費】¥5,000(飲食費)
【定員】15名(先着順)※全体で30〜40名規模の交流会です。
【注意事項】
・事前の予約制としていますので、お申し込みフォームより申込みお願いします。
・予約後に、キャンセルの希望の場合は、メールにてお問い合わせください。(sakurajima.univnet@gmail.com )
・当日のドレスコードです。
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[男性]タキシード or 黒のスーツ(白シャツと黒の蝶ネクタイ)
[女性]イブニングドレス(結婚式時のオシャレ着)or 着物
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※男性のタキシードは、レンタルも可能ですよ。
http://www.dmm.com/fashion/mens/ 



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2011年11月26日土曜日

11月の授業・イベントスケジュール

[交流会]2011年11月19日(土)12時〜15時:マルヤガーデンズ ソラニワ(7F)
・サクラ島の芋煮会 〜山形編〜



[ツアー型授業]2011年11月27日(日)8時〜20時:鹿児島市内より貸切バス移動〜枕崎市内
・オモイデトラベル ~枕崎 行き~
「黒潮と太陽の街で、彼女とめぐるキヲクの旅。」

旅の出発前に。



オモイデトラベルの前日となりました。なんとか晴れそうでなにより。とっておきの「わぁ〜」ってなる爽快な景色があって、そこをみんなで訪れたかったから。明日は、どうぞ快晴を祈ります。

明日の旅を終えるまえに、今感じていることを残しておこうと思います。



・このオモイデトラベルをつくる過程で感じたこと

枕崎の彼女役である、メンバーのみなみん。彼女の23年分のキヲクを手がかりに旅の企画をはじめました。彼女が、前半の会議で、たくさんのオモイデポイントを付箋で貼ってある枕崎の地図をひろげたことをよく覚えている。ひとつ、ひとつ、「ここは?」とオモイデを聞いていくやりとりを重ねるごとに、羨ましいなぁと思う気持ちが増えました。実際に行ってみても感じたけど、身近なところに昔からのキヲクが刻まれている場があって、今もそこで暮らしていることの豊かさ。それが、とても美しい景色だから、余計にいいなぁと感じている。
嬉しかったことは、旅の企画のうえで、彼女が改めて枕崎という故郷と向き合っている姿を見れたこと。枕崎に詳しいというお父さんとの、作戦会議のやりとりがあって、その様子の報告を何度か聞けたこと。真剣に向き合う人の姿はチカラをもらえるなぁと僕もたくさん刺激をうけていた。そんな関係がつくってゆきたいとも思った。
僕自身、こんなに「枕崎」という地域に向き合うことは、もうないかもしれない。この旅を終えたら、次もまた枕崎!ってなるかもしれない。どっちにしても、特別な場所になるだろうし、こんなふうに今までかかわりのなかった地域と向き合えっていくことは楽しみだし、価値があると思う。自分たちで、対象を決めて、ソコと向き合うコトの重要さをとても実感できたこと。授業をつくるのは、なにかを提供するというより、自分たちの決めた自由研究のテーマと、その途中経過を一緒に共有して、さらに深めるという感じがするなぁと感じた。
だから、明日の旅は、僕たちがまっさきに枕崎をみてゆきたいと強く思っている。


・僕が楽しみにしているポイント

明日は、全行程においてきっちりとコーディネートはしていない。僕たちが、今回出会って、訪れると決めた場にゆだねているところが多い。だから、当日僕たちも何が起きるか楽しみ。その地で待ってくれている人達のライブを見てまわるようなところ旅にしていて、気に入っています。そして、彼女役のみなみんが、この旅の途中でどんことを思い、終えた後にどんな表情をしているのか。とても、楽しみだ。明日は、タピオカトンネルのメンバーも来てくれるから、それぞれの表情や一緒にみた風景が写真として刻まれるのもとても楽しみにしています。


・どんな旅になってほしいか

僕たちは、開校前のプレ授業で鹿屋を巡るツアー型の授業を行っています。最後にみんなで見た荒平天神からの夕陽の時間がとても心に残っています。きっと、あの場にいくと、その日のキヲクが思い出されるのだと思う。参加者だった人が、もういちど鹿屋の旅路を巡ったのだと伝えてくれた。なんでも、大切な人ができて。その人にあの日見たものや、夕陽を見せたかったのだと。それを聞いて、なんともいえない喜びを感じた。そこには、いろんな喜びがある。僕らの旅路が、また誰かの旅路なったりオモイデにかわることも。そんな出来事を報告してくれる優しさも。だから、今回の旅も、また次に繋がる、大切な誰かに伝えたくなるようなものになることをとても願っています。


勢いあまって書いたけど、準備がまだ残っているので、このあたりで。
あとは、旅をして、そのとき感じたことを記録に刻みたいと思います。

では、明日、一緒に旅をしていただくみなさん、はりきってゆきましょう。


サクラ島トラベル

久保


P.S.
あと、数人なら受け入れ可能です。あっ、行けるわ〜という方いましたら、本日(26日)の20時頃までにお申し込みください。


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2011年11月8日火曜日

窓絵



オモイデトラベル ~枕崎 行き~ 「黒潮と太陽の街で、彼女とめぐるキヲクの旅。」のイメージビジュアル。とても気に入っています。

短い時間でつくってくれたデザイナー・トミーさん(冨永さん)とのやりとりは、夜中の3時過ぎくらいをまわっていた。その頃、企画のことを考えたりリードの直しの作業に夢中になっていた僕。あのリードを書いている最中は、色々なキヲクのスイッチが入ってしまい、懐かしさやせつなさで、アタマの中はぐるんぐるんしていた。そして、このデザインが届いた。
「そうそう、今のキモチはこんな色だわぁ」って、ピッタリ過ぎて一瞬で引き込まれていった。最初、真っ白だったバスの窓枠には、枕崎の空が描かれていた。タイトルの「黒潮と太陽」だと、ふつう青空をイメージしてしまうところを、たそがれ夕空色とは良い裏切りが心地良かった。その日の感じるであろうイメージとも、ピッタリだった。

夜中の電話でのやりとりは、やや興奮気味で。「トラベルは、今後いろいろな地に旅に出かけるだろうから。その度に、心に残る景色をもちかえることができるね。そんな景色を、いつも描けてゆけたらいいなぁと思ってつくったよ。」と伝えてもらった。
窓絵が増えてゆくことを想像するだけで、一気に楽しくなれた。景色をもちかえるというのも好きだ。自分が好きと思える特別な景色が増えるといいと思う。あそこは、有名な景色なんだよっていう説明じゃなくて、誇らしげに自分の思う良い景色を、好きな人たちに紹介できるように窓絵を増やしてゆきたいものです。トラベルをする大きな理由でもある。トミーさん、素敵なメッセージとデザインをありがとうございます。


> オモイデトラベル ~枕崎 行き~
「黒潮と太陽の街で、彼女とめぐるキヲクの旅。」

2011年11月4日金曜日

枕崎への動機

トラベルチームでの初めてのツアー型の授業。枕崎を選んだのは、トラベルメンバーの一人が暮らす街だから。毎週の会議に枕崎から駆けつけてくれるのです。彼女を動かしているエネルギー源やそうせずにはいられない何かに、僕はとても心を動かされるし、どうして?と知りたくなります。そんな彼女がトラベルに参加する理由のひとつは、自分の住んでいる街を見直すことと、知ってもらえる機会にしたいということ。僕らも、なんとなくぼんやりとしたイメージしか湧かない枕崎にかかわりをもつ良い機会になると思いました。

ただガイドを見て行くのとは違う。そこで暮らしている人の(23年分の)オモイデを手がかりに、街のことを知り、感じてゆきます。これは、僕らや、参加していただくみなさんが「枕崎ってどんな街?」ということを探しにいく旅で。その先頭をきって探そう、出会おう、思い出そうとしているのが彼女なのだと思います。こんなんだよって、決めて情報を渡すのではく、誰もが同じ目線で探検しに行っているというのが、当日に良い空気を生むと予感してます。どうぞ、よろしくお願いします。


> オモイデトラベル ~枕崎 行き~
「黒潮と太陽の街で、彼女とめぐるキヲクの旅。」

2011年11月2日水曜日

黒潮と太陽の街で、彼女とめぐるキヲクの旅。




オモイデトラベル(Omoide Travel)~枕崎 行き~
「黒潮と太陽の街で、彼女とめぐるキヲクの旅。


好きだった子の住んでいる街を歩くと、今でもせつなくなってしまう。
思い出の場所に訪れるだけで、色褪せずにその頃の情景がよみがえってくる。
何をするでもなく、満ち足りた時間を過ごせてしまう。

記憶することや思い出すことって、かけがえのないことだと気づける瞬間です。
少し妄想するだけで、見慣れた道なのに違った景色がひろがる。また、行きたいと思えてしまう。
言葉では伝えることの難しい、この衝動に応じるような旅をしてゆきたい。

僕たちは、ここぞ!という名所や巷でウワサの場所を中心にするのではなく。
誰かのなかにある「オモイデ」を手がかりに、旅をつくってゆくことに取り組んでみます。

「オモイデトラベル」と名付けた旅の行き先は、ー 黒潮と太陽の街「枕崎」

枕崎で、生まれて、育った。そして枕崎で、はたらくふつうの女の子。
そんな女の子の「オモイデ」をたよりに、旅にでかけます。
ベテランのツアーガイドでも、観光のプロでもない彼女が、飾らないふだんの枕崎を紹介してくれます。きっと、どんなガイドにも載っていない、日々暮らしているからこそ見える特別な景色がそこにはあります。

彼女の小さい頃からの「オモイデ」のつもった場所。
ふだんの枕崎を知って欲しい。わたしの育った街を好きになって欲しい。
そんな思いからつくられる、心のこもった旅のプレゼントです。




少し、旅の補足を足しておきます。

縁もゆかりもない地域でも、旅の出会いから特別な場所へとかわる。そんな場所がふえてゆくことは、とても豊かなことだと実感しています。僕たちは、見知らぬ土地に旅する口実をつくり、もう一度、会いにゆきたいと思えるような旅路をつくってゆきます。また、ひとりの女の子の「オモイデ」が引き金となって、自分自身のキヲクを見つめ直す時間にもなるかもしれません。「オモイデトラベル」では、出来るだけめぐる場所や、たどる経路の中に、気づきのタネを散りばめておきますね。良き旅路となるように支度を整えておきます。

たくさんの出来事を起こし、新たなオモイデを刻んでゆきましょう。


サクラ島トラベル
メンバーより




オモイデトラベル(Omoide Travel)~枕崎 行き~
「黒潮と太陽の街で、彼女とめぐるキヲクの旅。


【開催日時】2011年11月27日(日)
【教室】枕崎市内
【定員】20人(先着順)
【参加費】3,500円
【授業の流れ】
 8時00分~ 鹿児島中央駅西口前(ビックカメラ側) 集合
 8時15分~ 出発
 10時00分~ 枕崎市内到着
 *枕崎・オモイデトラベル 〜前半~
 12時00分~ 昼食
 13時頃より 
 *枕崎・オモイデトラベル ~後半~
 *コースは当日のお楽しみです。夕陽の沈む頃に、授業終了。
 18時頃〜 鹿児島市内へ向けて枕崎を出発。
 20時頃 鹿児島中央駅西口前(ビックカメラ側)到着、解散予定。

*ツアーの内容に関する、詳しい情報や見どころは、随時公開してゆきます。
【トラベル情報】
http://www.facebook.com/sakura.travel

【用意するもの】
※ 参加費3,500円が必要となります。 また昼食等の飲食代は別途、各自負担となります。
※ 長時間のバス移動になるため、 酔い止め等の薬は各自お持ちください。
※ この授業は、体験型の授業です。できるだけ動きやすい服装をおすすめいたします。また、筆記用具等を各自お持ちください。
※ 枕崎近郊に在住の方は、枕崎(10時頃)での合流が可能です。もちろん、鹿児島市内からも出発できます。
※ 今回の授業は、先着順とさせていただきます。
※ 帰りの到着時刻は、予定時刻となります。到着が遅れる場合も考えられますので、余裕を持ってご参加ください。


その他、ツアーに関するお問い合わせはこちらまで。
sakurajima.univnet@gmail.com


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サクラ島の芋煮会 〜山形編〜


「サクラ島の芋煮会 〜山形編〜」をひらきます。

10月にひらいた芋煮会 〜福島編〜を経て、今回もサクラ島の芋煮会を計画しています。
(前回の芋煮会の様子は、コチラから。)

芋煮会とは、東北地方で秋空のもとBBQのように、里芋と肉を煮込んだ鍋を川原などでみんなで食べるという恒例の行事。秋の短い東北の長い冬が来る前の最後の野外イベントとして、暖かい気候を惜しむように、ここぞとばかりに野外で芋煮を食べる。そして長い冬を共に越える仲間の絆を深める行事だと、僕たちは捉えています。

また、サクラ島大学の、授業やイベントではない場所での交流の場として位置づけています。大学の運営や、先生だったり、各テーマの授業、キャンパスを提供してくださる方々。違うフィールドに興味をもっている方、色々な働き方をしている人など多様なつながりが生まれるきっかけの時間となるように。つながりが広がるなかで、気軽に集まれ、また予期せぬ出会いや再会が生まれる様な継続的な場を目指します。サクラ島の交流会に行ったら、元気が出るなぁと、思えるような、良き気に満ちた場を一緒につくってゆきましょう。

二回目となる山形編。福島編と大きく変化することは、芋煮に使用するお肉が「豚肉」から「牛肉」に変化します。東北の地方によって、味付けも違ってきますが、前回の「味噌ベース」から今回は「醤油ベース」へと変化します。
芋煮会の起源は、山形だと聞いています。開催までの期間に、僕たちも山形の芋煮について研究しつつ、良き会になるように準備してお待ちしております。

どなたでも参加可能です。これを良き機会に、サクラ島大学に遊びにきてみてください。
本格的な冬に備えて、暖かい芋煮の鍋を囲んで楽しみましょう。





「サクラ島の芋煮会 〜山形編〜」

【開催日時】2011年11月19日(土)12時00分~15時頃(締めのうどんも終わって良き頃合いに)
【教室】マルヤガーデンズ・ソラニワ(7F)
【参加費】¥2,000(飲食費)
【注意事項】
・できるだけ、マイ箸・マイお椀等を持ち寄っていただけると嬉しいです。
・事前の予約制としていますので、お申し込みフォームより申込みお願いします。
・予約後に、キャンセルの希望の場合は、メールにてお問い合わせください。
(sakurajima.univnet@gmail.com )



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2011年10月24日月曜日

サクラ島の芋煮会 〜福島編〜 を終えて。





前の日まで降っていた雨もあがり、変わった風向きのおかげで灰も降らない気持ち良き秋空の下、無事に芋煮会をひらくことができました。急な呼びかけにもかかわらず、駆けつけてくれたみなさま、ありがとうございました。

「芋煮会をやってみたい」という僕の私欲と、「芋煮会が好きだ」という芋煮リーダー(元・福島県民)のテツさんのひと言で、開催がきまった芋煮会。終えてみて気づけたことは、自分たちがやってみたいことをベースにおくことの大切さ。対象となる「芋煮」を定めることで、向き合うことで自然と生まれた出来事がありました。
芋煮リーダーのテツさんは、福島の良さを感じてもらうために福島物産館にておみやげを買ってくれていました。「仙台味噌」や「ゆずみそ」「銘菓のゆべし」「東北の日本酒」。サポーターのサトコちゃんは、お家の畑で育てた里芋を掘ってもってきてくれた。東北産じゃないけどって、日本酒をプレゼントしていただいたり。「芋煮会っておもしろそう」って理由だけで、こんにゃく屋さん(株式会社 しかや さん)がこんにゃくを提供してくれたり。いろんなとこで出来事が。
ひとつひとつの出来事が、その日の芋煮会の魅力や楽しさに繋がっていたし、誰かが参加する理由にもなったのかもしれない。そうやって、今後も、ただイベントや授業をこなしてゆくのではなくて、いろんな出来事が積み重なって生まれるように、対象に向き合ってゆきたいです。

もうひとつ、嬉しいことが。芋煮会への予約フォームでの「サクラ島へのメッセージ」って欄があります。そこに、丁寧に書いて申し込んでくれた方がいて。なんの繋がりもなく、ひとりでの申込み。メッセージから、これからに期待をして、ひとりだけど勇気をもって申し込んでくれているのが伝わりました。とても嬉しいし、僕も良い場にしないと!と、緊張をします。色々な人が参加してくれる動機を聞いてみたいし、できるだけ知っていたい。ひとりでも思わず参加したくなるような場所づくりは、これからも大事にします。

新たにおいしい山形の芋煮が食べれるお店があると、情報をいただきました。メンバーと取材にいってみます。そして、来月の開催は、山形編にしたいと思っています。(11月19日を予定)
どうぞ、もう少し寒くなった頃に芋煮をかこみに、また集まりましょう。


[写真]サクラ島の芋煮会〜福島編〜